朝晩、冷え込むようになりました。
もう冬ですね。
さて、このたび縁あって、
鳥取市内小中学校の生徒指導の先生方の研修会に招かれました。
「教師として必要と思われる法的知識等について」というテーマで
いじめ問題に対する法的対応と、体罰の違法性についてお話ししました。
いじめについては、過去に深刻な事件が相次いでおきています。
いじめを受ける子ども達の心は深くきずつき、
精神や身体に障害を負い、場合によっては死に至ることもあります。
いじめを社会から根絶することが国をあげての課題となっています。
いじめは違法であるという共通認識の下に、
これを防止し、早期発見と、適切かつ迅速な対応が求められます。
平成25年9月に「いじめ防止対策推進法」が施行され、
国、地方公共団体、学校、保護者など関係者の責務が定められました。
そして、児童生徒に対しても明文でいじめが禁止されました。
これによって、いじめに対する民事責任は強化されると思われます。
つまり、これまでは裁判上も、不法行為となるいじめかどうかが争われましたが、
この法律によっていじめが定義され、明確に違法とされたことによって、
不法行為に該当するいじめかどうかの判断が容易になったと思われます。
いじめの問題は、いじめる子どもといじめられる子どもだけの問題ではなく、
周囲を取り巻く子ども達や、学校、教師、保護者らの問題でもあります。
だれもがいじめを受ける可能性があるという認識の下に、
社会全体で防止と対策に取り組んでいきましょう。