鳥取県警本部で、暴力追放相談委員と暴力追放ヘルパーとの意見交換会が開かれました。
私は、暴力追放相談委員として会議に出席しました。
鳥取県では、平成23年4月1日から、
鳥取県暴力団排除条例が施行されています。
http://www.pref.tottori.lg.jp/dd.aspx?menuid=154680
この条例は、
県民が、安全で安心した生活を送ることができるように、
行政、県民、事業者が一丸となって、
暴力団を排除することを目的として、制定されたものです。
暴力団排除の基本理念とともに、
県民や、事業者の責務についても定められています。
暴力団の排除に関する基本的施策や、
青少年の健全な育成を図るための措置、
暴力団員に対する利益供与の禁止などが規定されています。
平成23年7月1日からは、
罰則や、違反者に対する措置についても施行されました。
暴力団排除の基本理念として、
1) 暴力団を恐れないこと (怖がらない)
2) 暴力団に資金を提供しないこと (お金を出さない)
3) 暴力団を利用しない (使わない)
ことを定めています。
この基本理念のもとに、
県民や事業者は、
暴力団を排除するための活動に自主的に取り組み、
暴力団員との関係を絶つように努めなければなりません。
そして、事業者は、
取引の相手方などが暴力団員でないことを確認するように努めなければなりません。
そのためにも、
契約書などに、暴力団排除条項を設けることが望ましいといえます。
事業者にとっては、CSRとしても重要な取り組み課題となるでしょう。
暴力団排除条項については、弁護士にもご相談ください。
ちなみに、条例は
学校や、児童福祉施設、図書館などの施設の周囲200メートル以内に、
暴力団事務所を開設したり、運営したりすることを禁止しています。
これに違反すれば、
1年以下の懲役又は50万円以下の罰金が科せられます。
さらに、
暴力団の威力を利用するために、あるいは利用したことについて、
事業者が暴力団員に財産上の利益を与えたり、
暴力団の活動や運営に協力する目的で、
利益を与えてはなりません。
暴力団事務所に使用されることを知って、
不動産取引をしたり、その代理や媒介をすることも禁止されます。
また、
お祭りや興行の運営に暴力団を関与させたり、
暴力団員と知りながら、屋台や露店を出店させることも禁じられます。
このようなことに違反すれば、
公安委員会から勧告を受けることがありますし、
正当な理由なく勧告に従わないときには、公表されることがあります。
鳥取県では、
県警本部、暴力追放鳥取県民会議、鳥取県弁護士会が三者協定を結んで、
暴力団の排除に取り組んでいます。
もし、暴力団員から不当な要求を受けた場合には、
県や暴力追放運動推進センター、
あるいは、お近くの弁護士に、ぜひご相談ください。