弁護士 駒井重忠Blog

弁護士法人 菜の花

全面的国選付添人制度の実現を求める会長声明

国選付添人制度は、家庭裁判所に送致された少年事件に関し、少年や保護者の資力にかかわらず、国が弁護士付添人を選任する制度です。

弁護士付添人は、少年の非行事実の有無や、保護処分の必要性に関する裁判所の判断が適正に行われるように、少年の立場から手続に関与し、それとともに、家庭や学校・職場など少年をとりまく環境を調整して、少年の立ち直りを支援する活動を行っています。

現行制度では、法定刑の重い非行事実で身体拘束を受けた少年にのみ国選付添人が選任され、法定刑の軽い非行事実については国選付添人が選任されません。

2018年(平成30年)6月以降、刑事訴訟法の改正によって、すべての勾留事件に国選弁護人が選任されるようになりました。

その結果、勾留された少年には国選弁護人が選任されますが、この少年が家庭裁判所に送致されると、以後、国選の弁護士付添人が選任されなくなるという問題が生じています。

本来であれば、家庭裁判所送致前に国選弁護人として活動していた弁護士が、家庭裁判所送致後も国選付添人として活動することが求められます。

よって、法定刑の軽重にかかわらず、少年鑑別所に送致され身体拘束を受けたすべての少年に対して国選付添人を選任する制度を求めました。

【会長声明】全面的国選付添人制度の実現を求める会長声明